改訂新版 世界大百科事典 「迦多衍尼子」の意味・わかりやすい解説
迦多衍尼子 (かたえんにし)
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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生没年不詳。インドの学僧。サンスクリット名をカートヤーヤニープトラKātyāyanīputraといい、迦多衍那(かたえんな)、迦旃延(かせんねん)とも音訳される。紀元前2世紀の人といわれているが、この年代は『異部宗輪論(いぶしゅうりんろん)』『三論玄義』『大唐西域記(だいとうさいいきき)』の記事から推定されたものであり、実際はこれよりやや後代の人と思われる。『阿毘達磨発智論(あびだつまほっちろん)』を著し、インド部派仏教の最有力部派である説一切有部(せついっさいうぶ)の主要な教義体系を形成した。『大唐西域記』によれば、彼は北インドの至那僕底(しなぼくてい)(チーナブクティCīnabhukti)国でこの書を著したという。
[加藤純章 2016年11月18日]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…分派史《異部宗輪論》によれば,成立は前2世紀の前半である。その後しばらくして迦多衍尼子(かたえんにし)が現れ《発智論(ほつちろん)》を著し,有部の体系を大成したという。しかし現在の研究では,有部の名の出る最古の碑文が後1世紀初頭であることから,その成立は上の年代よりやや下るものと考えられている。…
※「迦多衍尼子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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