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迦多衍尼子 かたえんにしKātyāyanīputra

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

迦多衍尼子
かたえんにし
Kātyāyanīputra

紀元前後に活躍した,インドの部派仏教のうち最も有力な一派である説一切有部の開創者といわれる学匠バラモン名門の出身で,『阿毘達磨発智論』 (20巻) を著わした。

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世界大百科事典 第2版の解説

かたえんにし【迦多衍尼子】

紀元前後ごろに活躍したインドの仏教学者。生没年不詳。小乗仏教の一部派である説一切有部(せついつさいうぶ)の所属。サンスクリット名はカーティヤーヤニープトラKātyāyanīputra。もとはバラモン階級の生れだが仏教に帰依し,《阿毘達磨発智論(あびだつまほつちろん)》を著した。この書は説一切有部教理を体系づけた代表的論書として広く深く研究され,多くの注釈書もつくられた。大乗教徒も彼を論敵の第一として反論を加えている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

迦多衍尼子
かたえんにし

生没年不詳。インドの学僧。サンスクリット名をカートヤーヤニープトラKtyyanputraといい、迦多衍那(かたえんな)、迦旃延(かせんねん)とも音訳される。紀元前2世紀の人といわれているが、この年代は『異部宗輪論(いぶしゅうりんろん)』『三論玄義』『大唐西域記(だいとうさいいきき)』の記事から推定されたものであり、実際はこれよりやや後代の人と思われる。『阿毘達磨発智論(あびだつまほっちろん)』を著し、インド部派仏教の最有力部派である説一切有部(せついっさいうぶ)の主要な教義体系を形成した。『大唐西域記』によれば、彼は北インドの至那僕底(しなぼくてい)(チーナブクティCnabhukti)国でこの書を著したという。[加藤純章]

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世界大百科事典内の迦多衍尼子の言及

【説一切有部】より

…分派史《異部宗輪論》によれば,成立は前2世紀の前半である。その後しばらくして迦多衍尼子(かたえんにし)が現れ《発智論(ほつちろん)》を著し,有部の体系を大成したという。しかし現在の研究では,有部の名の出る最古の碑文が後1世紀初頭であることから,その成立は上の年代よりやや下るものと考えられている。…

※「迦多衍尼子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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