追院(読み)ツイイン

デジタル大辞泉 「追院」の意味・読み・例文・類語

つい‐いん〔‐ヰン〕【追院】

江戸時代、僧に科した刑罰の一。刑の宣告を受けた僧の職を取り上げ、ただちにその場から追放したこと。一度寺に立ち帰ることも許される退院より重い刑。

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精選版 日本国語大辞典 「追院」の意味・読み・例文・類語

つい‐いん‥ヰン【追院】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代、僧侶に科された刑罰の一つ犯罪の宣告を受けた僧を直ちにその場から追放し、居住していた寺院に帰ることを許さないもの。
    1. [初出の実例]「此悪たれ者を御追院(ツヰヰン)なくては」(出典浮世草子鬼一法眼虎の巻(1733)三)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「追院」の意味・わかりやすい解説

追院
ついいん

江戸時代,僧尼に科せられた刑罰の一つ。『公事方御定書』には,「住居の寺へ帰さず,申渡しの場所からただちに追放する」とあり,寺社付きの品物書入 (かきいれ) したり,売渡し証文として,金銭を借りた場合に科せられた。 (→退院 )

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