精選版 日本国語大辞典 「書入」の意味・読み・例文・類語
かき‐いれ【書入】
- 〘 名詞 〙
- ① 書き入れること。書き加えること。また、その文字など。記入。かきこみ。
- ② 売れ行き、利益、興味などの期待や予想。また、そういう期待のできるとき。かきいれどき。
- [初出の実例]「旅迎へこれ書入れの一つなり」(出典:雑俳・柳多留拾遺(1801)巻七)
- ③ 江戸時代の抵当契約のこと。また、書入金。あるいは、抵当物件。質入れは契約期間中抵当物件を債権者に引き渡したのに対し、これは借金証文に抵当物件を書き入れるだけであったので、この名称が生まれた。これに対しては、原則として金公事(かねくじ)による保護しか与えられなかった。
- [初出の実例]「六郷彌右衛門居候宮内欠所家、しちやへかき入に致、銀三拾目かり候由」(出典:梅津政景日記‐慶長一七年(1612)八月六日)