デジタル大辞泉 「遂」の意味・読み・例文・類語 すい【遂】[漢字項目] [常用漢字] [音]スイ(漢) [訓]とげる ついに最後までやりおえる。成しとげる。「遂行/完遂・既遂・未遂」[名のり]かつ・つく・なり・なる・みち・もろ・やす・ゆき・より 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
普及版 字通 「遂」の読み・字形・画数・意味 遂常用漢字 12画(旧字)13画 [字音] スイ[字訓] とげる・ついに・みち[説文解字] [金文] [その他] [字形] 形声旧字はに作り、(すい)声。は獣が耳を垂れている形。これを犠牲として軍の進退などを卜し、その結果を待って行動を継続することを遂行という。〔説文〕二下に「(に)ぐるなり」とするも字義と合わず、〔玄応音義〕に引いて「るなり」に作る。を〔説文〕二上に「に從ふなり」とするが、それがの字義に近い。金文にはを(墜)の意に用い、〔(えいき)〕に「孝して、對(こた)へて敢て(おと)さず」のように用いる。(述)も道路で獣を犠牲として進退を卜する字で、〔小臣(しようしんそくき)〕に「(つひ)に東す」とあり、遂と同義。その道路における呪儀を(術)という。[訓義]1. なる、なす、とげる。2. そのまますすむ、ゆく、のびる、とどく、ついに。3. きわめる、つくす。4. みち。5. みぞ、わたる。6. と通じ、ふかい、とおい。7. 隊と通じ、おちる。8. ゆごて。9. と通じ、かがみ。[古辞書の訓]〔名義抄〕 ツヒニ・トグ・トゲヌ・ヲハル・ヤスシ・アマネシ・トドム・ハタル・ハタス・ヤシナフ・オフ・トホル・シタガフ・ツクス・ユク・ヨル・ススム[声系]〔説文〕に声として・・・隧など五字を収める。は車に載せる全羽の呪飾。は死者の衣。は遠。隧は塞上の烽隧のところとされるが、もと地の「羨道(えんどう)」(地下道)をいう字と考えられる。みな呪的な意味を負う字である。[語系]ziut、diut、・djiutは声義が近い。・は犠牲を用いて進退を卜し決する意。そのような呪儀を行う道路をといい、隧という。jiutは矛を台上に樹(た)てて省(いつせい)を行い、道路を清める呪儀。みな同系の語と考えられる。[熟語]遂意▶・遂隠▶・遂過▶・遂願▶・遂疑▶・遂古▶・遂行▶・遂罪▶・遂志▶・遂事▶・遂失▶・遂初▶・遂情▶・遂心▶・遂進▶・遂遂▶・遂生▶・遂成▶・遂性▶・遂節▶・遂徳▶・遂非▶・遂忿▶・遂亡▶・遂夜▶・遂路▶[下接語]意遂・完遂・既遂・郷遂・決遂・厳遂・功遂・郊遂・自遂・事遂・伸遂・成遂・物遂・未遂・名遂・容遂 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報