過ぎたるは猶及ばざるが如し(読み)すぎたるはなおおよばざるがごとし

ことわざを知る辞典 の解説

過ぎたるは猶及ばざるが如し

度が過ぎたものは、足りないものと同様によくない。不十分なのも困るが、過剰なものには弊害があり、物事にはほどよさが大切である。

[使用例] 事物の弊害はややもすれば基本色に反対するもの多し。過ぎたるはなお及ばざるがごとしとは、すなわち弊害と本色と相反対するを評したる語なり。たとえば食物の要は身体を養うに在りといえども、これを過食すればかえってその栄養を害するがごとし。栄養は食物の本色なり、過食はその弊害なり[福沢諭吉*学問のすゝめ|1872~76]

[解説] 「論語―先進」にあることばで、孔子が二人の門人、子張と子夏とを比較して中庸の大切なことを述べたものですが、ことわざとしては、程度のはなはだしいことをいさめる意で用いられます。

〔英語〕Moderation in all things.(何事にも節度

出典 ことわざを知る辞典ことわざを知る辞典について 情報

デジタル大辞泉 の解説

ぎたるはなおおよばざるがごと

《「論語」先進から》何事でもやりすぎることはやり足りないことと同じようによくない。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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