道の者(読み)ミチノモノ

デジタル大辞泉 「道の者」の意味・読み・例文・類語

みち‐の‐もの【道の者】

一芸をきわめた者。その道の達人
「―の曲舞くせまひ音曲などのやうにはあるまじきなり」〈能作書
室町時代以前、道中宿駅にいた遊女。また転じて、遊女。
「―は子を産まず」〈浮・身持談義〉

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精選版 日本国語大辞典 「道の者」の意味・読み・例文・類語

みち【道】 の 者(もの)

  1. 一芸をきわめてそれを職とするもの。また、その道の達人。専門家学者、芸能者、職人俳優など、さまざまな分野に用いられた。
    1. [初出の実例]「道のものにもあらぬ法師ばら、よく習ひたるものありけるになん」(出典:今鏡(1170)六)
    2. 「道のもの参会して音曲する」(出典:申楽談儀(1430)音曲の心根)
  2. 宿駅の遊女。転じて一般に、遊女の称。
    1. [初出の実例]「けいせをとめ、又はしらひやうしなとあらんに、みちのものなれはとて」(出典:極楽寺殿御消息(13C中)六八条)

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