遠山寺(読み)えんざんじ

日本歴史地名大系 「遠山寺」の解説

遠山寺
えんざんじ

[現在地名]嵐山町遠山

遠山とおやまの西部、つき川の左岸段丘上の狭い平坦地を望む山麓に位置する。同川対岸の現玉川たまがわ田黒の小倉たぐろのおぐら山には、開基とされる遠山氏の居城と伝える小倉城跡がある。長谷山と号し、曹洞宗本尊釈迦如来。寺伝では開基は遠山右衛門大夫光景、開山は嫩如全芳(永正一五年没)で、永正二年(一五〇五)の開創という。一方当寺の過去帳には、「当寺開基無外宗関居士 天正八 三月示寂此父政景也」「当時開基桃雲宗見大居士天正一五年丁亥五月 遠山右衛門大夫藤原光景」と二人の開基が記されており、光景が父政景の追福のために建立したとみる説が有力である。寺伝・過去帳の記載には符合しない点もあるが、いずれにせよ遠山氏開創の寺である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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