遠心鋳造法(読み)エンシンチュウゾウホウ(その他表記)centrifugal casting

デジタル大辞泉 「遠心鋳造法」の意味・読み・例文・類語

えんしん‐ちゅうぞうほう〔ヱンシンチウザウハフ〕【遠心鋳造法】

遠心力を利用して、中子なかごなしに中空鋳物を製造する方法鋳型高速度で回転させながら溶融金属を注入し、遠心力で鋳型に密着させる。緻密で強度の大きなものができる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

関連語 中子 名詞

精選版 日本国語大辞典 「遠心鋳造法」の意味・読み・例文・類語

えんしんちゅうぞう‐ほうヱンシンチウザウハフ【遠心鋳造法】

  1. 〘 名詞 〙 鋳型を回転させながら溶融金属(湯)を注入し、その遠心力を利用して中空の鋳物を鋳造する方法。組織が密で耐圧性の強いものが鋳造される。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「遠心鋳造法」の意味・わかりやすい解説

遠心鋳造法
えんしんちゅうぞうほう
centrifugal casting

高速で回転する鋳型に溶湯 (溶融金属) を注入し,溶湯自身の遠心力によって成形する鋳造法。断面円形の管または環状の鋳物に適し,シリンダライナ,鋳鉄管ベアリングフライホイールドラムなどの製造に用いられる。鋳型は砂型でも金型ロールでもよく,回転軸が水平な横型と垂直な竪型とがある。適用材質は鋳鉄を主とするが,銅合金軽合金ホワイトメタルにも用いられる。鋳造作業が簡単で鋳肌が美しく,生産性が高く,高品質の鋳物が製造される。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android