遠照寺(読み)おんしようじ

日本歴史地名大系 「遠照寺」の解説

遠照寺
おんしようじ

[現在地名]高遠町大字山室 山室

村の中央、山室にあり、現日蓮宗妙朝山遠照寺、身延山久遠寺の末山である。本尊釈迦如来

康暦二年(一三八〇)の遠照寺所持判物(御判物古書写)や応永一九年(一四一二)の「諸州古文書」によると、室町時代の初め山室やまむろの谷には、薬師やくし堂・天福てんぷく寺・谷室こくしつ法華ほつけ堂とよばれる寺院があった。遠照寺は天福元年(一二三三)開基で、もとは小字中原なかはらにあって天台宗であったが、文明年間(一四六九―八七)に身延山の日朝上人によって日蓮宗に改宗され、日用聖人が初祖となっている(上伊那誌)

現在釈迦堂内にある木造多宝塔の墨書銘に、文亀二年(一五〇二)六月、山室郷の住人吉田原豊前守の造立寄進したものとある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android