郁郁(読み)イクイク

デジタル大辞泉 「郁郁」の意味・読み・例文・類語

いく‐いく【××郁】

[ト・タル][文][形動タリ]
文物の盛んなさま。
その文や―、其声や洋々」〈雪嶺真善美日本人
香気の盛んなさま。「郁郁青々」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「郁郁」の意味・読み・例文・類語

いく‐いく【郁郁】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙
  2. 文化または文章などが格調高く盛んであるさま。
    1. [初出の実例]「は厚酒也と字註あり。文章の厚くして郁々とはなやかなる貌ぞ」(出典:古文真宝笑雲抄(1525)二)
    2. [その他の文献]〔論語‐八佾〕
  3. 香気の盛んなさま。かんばしいさま。馥郁(ふくいく)
    1. [初出の実例]「郁々として、春の如に暖也」(出典:中華若木詩抄(1520頃)上)
    2. [その他の文献]〔司馬相如‐上林賦〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「郁郁」の読み・字形・画数・意味

【郁郁】いくいく(ゐくゐく)

文物の盛んなさま。 香気のあるさま。奥深くつつましいさま。〔論語、八は二代に監(かんが)みて郁郁乎としてなる哉。

字通「郁」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android