鄧亜萍(読み)トウ・アヒョウ(その他表記)Deng Yaping

現代外国人名録2016 「鄧亜萍」の解説

鄧 亜萍
トウ・アヒョウ
Deng Ya-ping

職業・肩書
卓球選手 バルセロナ五輪アトランタ五輪金メダリスト

国籍
中国

生年月日
1973年2月5日

出生地
河南省鄭州

学歴
北京体育学院,清華大学卒

学位
経済学博士号(ケンブリッジ大学)

経歴
5歳から卓球を始め、1988年マニラでのアジア大会を15歳で制し国際舞台にデビュー。’89年世界卓球選手権女子ダブルス優勝。’90年の北京アジア大会で個人・団体・混合ダブルスの3冠を獲得。’91年世界選手権(千葉)で個人優勝し、世界の頂点に。’92年バルセロナ五輪ではダブルス、シングルスともに金メダルを獲得。’94年広島アジア大会ダブルス、混合ダブルス優勝、シングルスは銀メダル。’95年世界選手権(天津)でシングルス2度目の優勝。’96年アトランタ五輪でもダブルス、シングルスともに優勝し、五輪で計4個の金メダルを獲得。右シェークハンドの前陣攻撃型で、150センチ足らずと小柄ながら、精神力も兼備した天才プレーヤーとして一時代を築き、“卓球皇后”の異名を取った。引退後は名門・清華大学に進み、卒業後、英国のケンブリッジ大学、ノッティンガム大学に留学。過去実績語学力から、2008年北京五輪組織委の“顔”としても活躍国際オリンピック委員会(IOC)選手委員、中国共産主義青年団北京市委員会副書記も務めた。2010〜2013年検索エンジンの人民捜索(現・即刻=Jike)総経理。

出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鄧亜萍」の意味・わかりやすい解説

鄧亜萍
とうあひょう
Deng Yaping

[生]1973.2.5. 河南,鄭州
中国の卓球選手。 1989~97年の間に世界選手権大会で6度の優勝を遂げ,オリンピック競技大会では四つの金メダルを獲得した。 1m50cmと小柄ながら,卓球史上最も偉大な選手の一人と評される。5歳で卓球を始め,その4年後には河南省のジュニア選手権大会で優勝。 13歳のとき国内選手権大会で初優勝を成し遂げる。こうした目ざましい成績にもかかわらず,身長が低いことを理由に,当初は中国代表チーム入りを認められなかった。しかしその才能はだれもが認めざるをえず,1988年についに代表入りを果たした。翌 1989年の世界選手権大会では女子ダブルスで優勝,1991年の大会では女子シングルスでも優勝した。 1992年のバルセロナ・オリンピック競技大会では,女子シングルスと女子ダブルスで金メダルを獲得。 1996年のアトランタ・オリンピック競技大会でも,両種目で連続して金メダルに輝いた。さらに 1995年と 1997年の世界選手権大会でも女子シングルスと女子ダブルスで優勝を果たした。 1997年シーズン終了後に現役引退。その後,国際オリンピック委員会 IOC委員を務め,2008年北京オリンピック組織委員会のメンバーにも選ばれた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android