鄭樵(読み)テイショウ

デジタル大辞泉 「鄭樵」の意味・読み・例文・類語

てい‐しょう〔‐セウ〕【鄭樵】

[1103~1162]中国南宋学者。興化莆田ほでん福建省)の人。あざなは漁仲。天文地理から草木虫魚に至るまで博覧を極め、「通志」200巻を著した。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「鄭樵」の意味・わかりやすい解説

鄭樵
ていしょう
(1104―1162)

中国、南宋(なんそう)末の学者。字(あざな)は漁仲(ぎょちゅう)。久しく人事を絶って夾(きょうさい)山にいたので、世に夾先生と称された。福建省莆田(ほでん)の人。史論をよくし、考証に優れていた。主著『通志』は、王朝ごとに作史する断代史を批判して、歴史は通史を主とすべしとの立場から書かれたもの。そのうちの「二十略」には新見が多い。ほかに『爾雅注(じがちゅう)』『詩弁妄』『夾遺稿』などがある。その史学思想は清(しん)末の章学誠(しょうがくせい)により再評価されている。

[村山吉廣 2016年2月17日]

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世界大百科事典(旧版)内の鄭樵の言及

【通志】より

…博学をもってきこえた中国,南宋の鄭樵(ていしよう)(1104‐62)の著。後世,唐の杜佑(とゆう)の《通典(つてん)》,元の馬端臨の《文献通考》とあわせて〈三通〉とよばれ,政書に分類されることが多い。…

※「鄭樵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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