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通志 つうしTong-zhi; T`ung-chih

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

通志
つうし
Tong-zhi; T`ung-chih

中国,南宋鄭樵 (ていしょう) が紹興 31 (1161) 年に著わした紀伝体歴史書。 200巻。帝紀 18巻,皇后列伝2巻,年譜4巻,略 51巻,列伝 125巻から成る。冒頭の総序にいうとおり,歴史は通史を主とすべきであるとして,一王朝だけを叙述の対象とする断代史を退け,帝紀,列伝,年譜は上古から隋まで,正史の志にあたる略は上古までを叙述している。著者は略に最も力を入れ,注目すべき議論がみられる。

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世界大百科事典 第2版の解説

つうし【通志 Tōng zhì】

博学をもってきこえた中国,南宋の鄭樵(ていしよう)(1104‐62)の著。後世,唐の杜佑(とゆう)の《通典(つてん)》,元の馬端臨の《文献通考》とあわせて〈三通〉とよばれ,政書に分類されることが多い。だがその総序で《史記》をほめ《漢書》をおとしめていることからも明らかなように,断代史ではない通史を著そうというのが鄭樵の目的であった。本紀18巻,后妃伝2巻,年譜4巻,略52巻,列伝124巻,あわせて200巻。

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大辞林 第三版の解説

つうし【通志】

中国の紀伝体の通史。二〇〇巻。南宋の鄭樵ていしようの撰。紹興年間(1131~1162)に成立。帝紀一八巻・后妃伝二巻・年譜四巻・略五一巻・列伝一二五巻。特に正史の「志」にあたる「略」は古代から唐までに及び総合的文化史として注目すべきもの。三通または九通の一。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

通志
つうし

中国の歴史書。宋(そう)の鄭樵(ていしょう)が1161年に著した。200巻。『通典(つてん)』『文献通考』とともに三通といわれ、また『続通考』などとともに九通の一つに加えられている。鄭樵は唐の劉知機(りゅうちき)とならぶ史論家で、王朝ごとの断代史でなく通史を書くことが歴史の本命と考え、事項本位に歴史の流れを書いた二十略を本書に収めている。主観を重んじた宋代の学風を表しており、清(しん)朝の章学誠(しょうがくせい)がこの史論の価値を高く評価して注目されてきた。[斯波義信]

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世界大百科事典内の通志の言及

【九通】より

…中国,書名に通の字を持つ9種類の制度中心の百科全書集。唐の杜佑(とゆう)の《通典(つてん)》,宋の鄭樵の《通志》,元の馬端臨の《文献通考》は,性格は違うが歴代の制度沿革を知るに有用な書で三通と呼ばれてきた。清の乾隆帝は1747年(乾隆12),67年にそれぞれ〈皇朝〉と〈欽定続〉の名を冠した《文献通考》《通典》《通志》6種を勅撰,これらが一括して九通といわれるが,実録,会典などにくらべ,二次史料的でかつ膨大なため,あまり使われない。…

※「通志」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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