酒解神社(読み)さかとけじんじや

日本歴史地名大系 「酒解神社」の解説

酒解神社
さかとけじんじや

[現在地名]山崎町大山崎

天王てんのう山山頂東側にある。祭神大山祇おおやまつみ神ほか一〇柱。正式には自玉手祭来たまてよりまつりきたる酒解神社という。旧郷社。「延喜式」神名帳乙訓おとくに郡一九座のうちに「自玉手祭来酒解神社名神大、月次、新嘗、元名山埼社」とみえる。九条家本・金剛寺本は「酒解神社」に対し別に「ウネヤマサキノカミノ」と訓を付す。「続日本後紀」承和六年(八三九)四月一三日条に「奉无位自玉手祭来酒解神従五位下」とあり、次いで同書同一〇年四月一日条によると、梅宮うめのみや(現京都市右京区)にいます酒解神などが昇格した時、当社も正五位下となり名神に列した。酒解神は橘氏の氏神で、橘氏出身の檀林皇后(橘嘉智子)を母とする仁明天皇信仰厚く、当社も昇格したものであろう。「延喜式」がもと山埼社と名付けるが、山崎の地にもともとあった山埼社に玉手から酒解社を勧請したものと思われるが、玉手とはどこの玉手か定説がない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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