日本歴史地名大系 「離宮八幡宮」の解説
離宮八幡宮
りきゆうはちまんぐう
〔大山崎神人〕
石清水八幡宮は貞観元年(八五九)行教が豊前国
大山崎神人は鎌倉後期から京都に進出して居住したほか、右の営業権に属する地方にも大山崎神人がおり、日使神事頭役を勤めている(蜷川家古文書)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
石清水八幡宮は貞観元年(八五九)行教が豊前国
大山崎神人は鎌倉後期から京都に進出して居住したほか、右の営業権に属する地方にも大山崎神人がおり、日使神事頭役を勤めている(蜷川家古文書)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
京都府乙訓(おとくに)郡大山崎(おおやまざき)町に鎮座。応神(おうじん)天皇、酒解神(さかとけのかみ)、姫三神(田心姫(たごりひめ)、市杵島姫(いちきしまひめ)、湍津姫(たきつひめ))を祀(まつ)る。社地付近が嵯峨(さが)天皇の河陽(かや)離宮であり、石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)勧請(かんじょう)のとき、その神霊が離宮にとどまったことにより、社殿が造営されて社名の由来となった。この社地は軍事的要地であったこと、油座(あぶらざ)の特権を得た神人(じにん)が活躍したことで知られる。旧府社。例祭日の4月3日と9月15日には油立(ゆたて)の行事がある。社蔵の文書は多く、油座の遺物もある。
[二宮正彦]
『魚澄惣五郎著『離宮八幡宮史』(1933・星野書店)』
大山崎離宮八幡宮とも。京都府大山崎町西谷に鎮座。旧府社。祭神は応神天皇・酒解(さかとけ)神・田心姫(たごりひめ)神・市杵島姫(いちきしまひめ)命・湍津姫(たぎつひめ)命。859年(貞観元)宇佐から八幡神が勧請されたとき最初に鎮座した場所に祭られたのが創祀と伝える。八幡自体は式内社ではないが,山上の天王社と摂社の酒解社は式内社で,両社は八幡宮が勧請される以前から信仰されていた。陸上・河川交通の要衝として信仰を集めた。中世には油座が組織されて奉仕を行うとともに,油座の特権を得て荏胡麻(えごま)の仕入・製造・販売などを独占する大山崎神人(じにん)の拠点となった。例祭は9月15日。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
…工場の進出も著しく,日立製作所,サントリーなどの工場がある。油の神様として知られる離宮八幡宮,妙喜庵,宝積寺など古社寺が多い。東海道本線,阪急京都線,国道171号線,名神高速道路が通る。…
…大山崎の地(現,京都府乙訓郡大山崎町)を本拠地として,鎌倉から室町時代を中心に繁栄した大山崎油神人(あぶらじにん)の座。現在の離宮八幡宮に油座関係文書である《離宮八幡宮文書》が所蔵されている。それによると,1222年(貞応1)のものが初見であるが,《明月記》正治2年(1200)の条に藤原定家が山崎の油売の小屋に宿泊したことが見え,平安時代後期の作とされる《信貴山縁起絵巻》飛倉の巻は,校倉に米俵を多く蓄え,問丸の業務を務め,油搾りの締木とかまどを持ち,エゴマ油を製造販売する〈石清水八幡宮の大山崎住神人〉である〈山崎長者〉の姿を伝えている。…
※「離宮八幡宮」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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