野路岡田遺跡
のじおかだいせき
[現在地名]草津市野路町
狭間池の北西約一五〇―三〇〇メートル、野路町字岡田一帯に広がる古代末期から中世前期の集落遺跡で、瀬田丘陵から舌状に張出した低丘陵先端部にあり、野路から矢橋に向かう馬道とよばれる古道に接する。昭和五五年(一九八〇)から四次にわたる発掘調査で三五棟の掘立柱建物跡のほか、井戸跡七基・土壙・築地状遺構・柵跡などが発見された。掘立柱建物跡は三間×四間の建物を中心に、二間×五間ないし八間という長大な建物も含み、建物の重複関係から少なくとも三時期に分けられる。建物方位は統一されている。柱穴遺構の中には灰や炭化した木片が含まれる例もあり、建物が火災にあったと推定されている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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