金古宿(読み)かねこしゆく

日本歴史地名大系 「金古宿」の解説

金古宿
かねこしゆく

[現在地名]群馬町金古

金古村の東部を南北に通る三国街道宿駅。文政一〇年(一八二七)の農間渡世并質屋書上帳(神保文書)によると金古村の旗本松田領の家数一一七のうち、四八軒が農間に商人ならびに諸職人・旅籠屋を営んでいた。問屋も三軒あった。助郷村は足門あしかど村ほか一六村に及んだが、一部板鼻いたはな宿(現安中市)・高崎宿の助郷と重複したため人馬を出さないときもあった。文政五年新潟奉行ならびに役人通行時の人馬調達は人足二三二人、本馬四五疋、軽尻馬二疋であった(「継立諸控帳」神保文書・「金古町誌」)。金古宿には本陣脇本陣もあり、旅籠屋数も一〇軒と発展したが、正徳年間(一七一一―一六)宿方一円焼失、天明年間(一七八一―八九)浅間山の砂降りで困窮し、本陣ほか大破のまま百姓等もおいおい潰れ、半分近くになった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android