金武宮(読み)きんぐう

日本歴史地名大系 「金武宮」の解説

金武宮
きんぐう

[現在地名]金武町金武

観音寺境内にある鍾乳洞の中に祀られる。現在、祭神はない。琉球八社の一つで、明治中頃までは熊野権現を祀っていたという。「八社縁起由来」によると、金峯山熊野三所権現の祭神は本宮伊弉冉尊、相殿左に速玉男神、同右に事解男神を奉祀するとしているが、他の文献では確認できない。「琉球国由来記」は鍾乳洞について千万里もある竜宮にまで続き、根源はだれ一人として知らず、観音寺を開いた日秀が弥陀・薬師・正観音の三尊を刻み、宮社を建立して権現の本体とし、これを尊崇したと記しており、権現は観音寺と一体の神仰対象であったとみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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