日本歴史地名大系 「金洗沢」の解説 金洗沢かねあらいざわ 神奈川県:鎌倉市腰越村金洗沢「鎌倉志」は七里(しちり)ヶ浜のうち、行合(ゆきあい)川の西方をいい、昔金を掘ったゆえに名付くとし、「攬勝考」は、江の島で採掘した銅を製錬した所という。「金兼藁」には「水底沙石其色皆如銕、以此沙石磨刀剣、則其刀甚利之」と面白い話を記す。稲村(いなむら)ヶ崎から七里ヶ浜にかけての海岸線には砂鉄が多く、地名の由来はその採取にちなむと思われる。「吾妻鏡」寿永元年(一一八二)四月五日条に源頼朝が江の島参詣の帰路、金洗沢で牛追物が行われたとあり、「平家物語」には文治元年(一一八五)五月、源義経が平宗盛父子を伴い鎌倉に入ろうとしたとき、金洗沢に関門が設けられて入れなかったと記す。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by