普及版 字通 「釿」の読み・字形・画数・意味
釿
12画
[字訓] きる
[説文解字]
[字形] 形声
声符は斤(きん)。〔説文〕十四上に「劑斷するなり」とあり、たち切る意。また手斧をいう。
[訓義]
1. きる、たちきる。
2. まさかり、ちょうな、ておの、かんな。
3. 器物のへり。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕釿 テヲノ・ウガツ・タク・ホル 〔立〕釿 ウガツ・ホル
[熟語]
釿鋸▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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木材を削る工具。一種の斧であるが,普通の縦斧(よき(与岐),鉞(まさかり))に対し,刃に直角方向に柄がつくので横斧ともいわれる。木材を箭(や)(楔)や斧で割ったあとなどの凹凸(不陸(ふろく)という)面を平らにするために用いる。石刃を樹枝に結わえたものは石器時代から使われ,弥生遺跡や古墳からは鉄製の刃が出土し,その利用の歴史は斧,鑿(のみ)とともに古い。中世に樵(きこり),杣(そま)と大工の仕事がわかれて以来,釿は大工仕事の最初の工程に使われる工具として,墨壺とともに大工の最も重要な工具であった。釿始(ちようなはじめ)(木造始(こづくりはじめ))は建築儀礼の一つで,建築物の起工式のこと,また古くは木匠の家で新年に仕事始として行う儀式をいった。釿は大工道具としてだけでなく,臼など刳り物にも使われてきた。〈手斧〉と書いて〈ちょうな〉とよまれることもあるが,〈ておの〉は片手斧として鉞,鉈(なた)のことをいい,両者が混同されたものであろう。
執筆者:成田 寿一郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…考古学では,柄から離れた状態の斧身を材質によって石斧,青銅斧,鉄斧,貝斧などとよぶ。 斧には,〈まさかり〉のように斧身の刃と柄とがほぼ平行する狭義の斧(中国語の〈斧〉,英語のaxe)と,鍬のように刃と柄とがほぼ直交する手斧(釿(ちような)。中国語の〈錛〉,英語のadze)の2種がある。…
※「釿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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