鉢虫類(読み)はちむしるい(その他表記)Scyphozoa; sea blubber

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鉢虫類」の意味・わかりやすい解説

鉢虫類
はちむしるい
Scyphozoa; sea blubber

刺胞動物門鉢虫綱に属する種の総称。典型的なクラゲ類(→クラゲ)で,ハチクラゲ類とも呼ぶ。一部の例外を除き,通常ポリプ型とクラゲ型の世代交代を行なう。クラゲ型は比較的大型のものが多く,傘は円盤円錐,立方体状などで,触手をもつ。生活環は複雑で,受精した卵は浮遊性のプラヌラとなり,その後岩などに着生して小型のポリプとなる。ポリプはおもに出芽によって増殖し,体壁にくびれが入って皿を重ねたようなストロビラとなり,やがて上方から 1枚ずつ離れて花のようなエフィラとなって泳ぎ出る。エフィラは成長してクラゲとなり,再び有性的な繁殖を行なう。本類はすべて海産で,クラゲ類の大部分の種が含まれる。刺胞毒(→刺胞)の強いアカクラゲ,水族館での飼育動物としてなじみ深いミズクラゲ,巨大なエチゼンクラゲなど多数が知られている。(→刺胞動物無脊椎動物

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世界大百科事典(旧版)内の鉢虫類の言及

【ハチクラゲ類(鉢水母類)】より

…腔腸動物門(刺胞動物門)の一綱。鉢虫類,真正クラゲ類ともいう。ごく少数の例外を除いて,ポリプ型とクラゲ型の世代があり,クラゲ型がポリプ型よりも大きく発達している。…

※「鉢虫類」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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