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刺胞 しほう nematocyst

翻訳|nematocyst

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

刺胞
しほう
nematocyst

刺胞動物がもつ刺細胞に内蔵された微小構造。触手などの上皮に多数埋まっている。刺激を受けると,球形や卵形などの中空の刺胞嚢の一端から刺糸が発射されて外敵あるいは獲物を刺し,毒液を注射して麻痺させる。

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デジタル大辞泉の解説

し‐ほう〔‐ハウ〕【刺胞】

クラゲ・イソギンチャクなど腔腸(こうちょう)動物に特有の器官。袋状で、中にある刺針・刺糸が刺激にあうと飛び出し毒液を発射する。えさを捕るときや防御の際に用いられる。

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百科事典マイペディアの解説

刺胞【しほう】

腔腸動物(クシクラゲ類を除く)の体表(特に触手)や胃腔内面にある防衛または捕食のための構造物。これがあるため腔腸動物は刺胞類とも呼ばれる。刺細胞内で形成,保持され,主としてケラチン様の繊維性タンパク質からなるものとされる。

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世界大百科事典 第2版の解説

しほう【刺胞 nematocyst】

クシクラゲ類を除く他のすべての腔腸動物にみられる顕微鏡的な構造物で,一動物個体内に多数が存在し,食物の捕捉や,捕食者また妨害者など敵に対する防衛の役割をもっている。刺胞は刺細胞nemarocyte(cnidoblast)とよばれる細胞内にそれぞれ1個ずつ含まれる細胞器官で,一般には球形ないし卵形などであるが,その形態には20余種類の型が区別されている。これら刺胞のうち最もふつうのものは貫通刺胞(または普通刺胞)とよばれるもので,その内腔中に1本の中空の刺糸を内蔵しており,この刺糸がある刺激によって反転して翻出し,一瞬のうちに相手動物の体内へ打ち込まれ,その刺糸を通って内腔中の毒液が注射される。

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大辞林 第三版の解説

しほう【刺胞】

刺胞動物の刺細胞でつくられた細胞器官。 → 刺細胞

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

刺胞
しほう

腔腸(こうちょう)動物門のうち、クシクラゲ綱を除くほかのすべての綱(ヒドロ虫綱、ハチクラゲ綱、花虫(かちゅう)綱)の、全種の個体に存在する顕微鏡的な大きさの構造物。刺胞はこれらの動物の1個体中に多数存在するので、動物分類上、前記の3綱を一括して刺胞動物門とすることがある。刺胞は食物の捕食や外敵に対しての防衛の役目をもっている。したがって、ヒトがクラゲに刺されるというのは、そのクラゲの体内に存在するこの刺胞の働きによるものであるが、前述のように刺胞はいわゆる「刺すクラゲ」だけにみられるものではない。
 刺胞は体内の組織中に散在する刺細胞とよばれる外胚葉(はいよう)性の細胞内に1個ずつ含まれている細胞器官で、一般には卵形あるいは球形であるが、なかには不規則な螺旋(らせん)状に曲がっているものもあり、これら刺胞には約30種類ほどの形が区別されている。もっとも普通の貫通刺胞(普通刺胞ともいう)とよばれるものでは、その胞内には1本の長い中空の刺糸が巻き込まれて内蔵されており、なんらかの刺激を受けると、この刺糸が反転して外に出て、瞬時に相手の動物の体内に突き刺さり、注射器のように胞内の毒液が相手の体内に注射される。刺胞は一度発射するとふたたび元へ戻ることはなく、使い捨ての細胞器官である。刺胞が発射される機構についてはまだ不明の点も多いが、一般には、刺胞にはその発射を抑えている留め金のようなものがあり、その留め金がなんらかの刺激によって外されると発射がおこると考えられており、その刺激として種々の機械的・電気的・化学的刺激などが、実験的に明らかにされている。刺胞内の毒液成分は一般に腔腸動物の種類によって異なっている。種々の生体アミン類がこの成分として知られてきたが、最近ではペプチド系のものが主体であるといわれている。[山田真弓]

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世界大百科事典内の刺胞の言及

【クラゲ(水母)】より

…腔腸動物(刺胞動物)門のヒドロ虫綱Hydrozoaとハチクラゲ綱Scyphozoaの自由遊泳型と有櫛(ゆうしつ)動物Ctenophoraの個体の総称(イラスト)。プランクトンの一員。…

【腔腸動物】より

…体内が食物を消化する広い胃腔になっているところからこの名がある。また触手や他の部分に有毒な刺胞をもつので刺胞動物Cnidariaとも呼ばれている。かつてはクシクラゲ類が腔腸動物の中に含められていたが,体の構造上から有櫛(ゆうしつ)動物という別門にされた。…

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