精選版 日本国語大辞典 「鉱化剤」の意味・読み・例文・類語 こうか‐ざいクヮウクヮ‥【鉱化剤】 〘 名詞 〙① 岩石中に種々の鉱物を生成する働きを持つ物質。マグマ中の水分、炭酸ガス、亜硫酸ガス、硼素(ほうそ)、弗素(ふっそ)、塩素など。成鉱剤。② 鉱物の結晶化を促進させるため添加する物質。セメント製造時に添加する蛍石(ほたるいし)など。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
岩石学辞典 「鉱化剤」の解説 鉱化剤 この語はミシェル・レヴィが提案したが[Michel-Levy : 1889],内容はボウモンの定義に従っており[Elie de Beaumont : 1847],鉱化作用の考えはシィラーによって発展された[Scheerer : 1842, 1847].現在ではミネラライザはマグマ性のガスを指し,中には水素,水および,フッ素,ホウ素,硫黄,炭素などの化合物,および他の揮発性物質が含まれている.これらは(1) 粘性を低くし,結晶作用の温度範囲を広げ,触媒作用を行い多様な鉱物の結晶作用を容易にする.(2) 鉱物に成分として入り,他の作用では形成できない鉱物を作る.(3) マグマの中に分散して入っていた金属成分や他の成分を抽出し濃集することが可能になる[Park & MacDiarmid : 1964].鉱化ガスのことで,マグマあるいは鉱化液体中の揮発生成分である.この中にはマグマ中の金属成分と結合した揮発性の化合物が存在し,ガス相互の化学作用や岩石を交代して種々の鉱石や脈石を形成する[渡辺編 : 1935]. 出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報