(読み)ほこ

普及版 字通 「鉾」の読み・字形・画数・意味


14画

[字音] ボウ
[字訓] ほこ

[字形] 形声
声符は牟(ぼう)。〔集韻〕に「鋒(ほう)なり」とあって、鋒と同義。中国ではほとんど用例がなく、わが国では山鉾などの意に用いる。山車(だし)の上に高い鉾木を樹(た)てるのは、もと神を迎えるためのものであった。金文の図象に、禾(か)形のものを屋上に樹てる形のものがあり、その禾は軍門の左右に立て、両禾軍門という。のちの華表の原型をなすものである。

[訓義]
1. 鋒と通じ、きっさき。
2. わが国では、ほこ、山鉾。

[古辞書の訓]
名義抄〕鉾 古の矛の字なり。ホコ

[語系]
鉾・矛miuは同声。鉾はおそらく後起の形声字であろう。

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鉾」の意味・わかりやすい解説


ほこ

袋穂をもつ両刃長柄武器日本へは弥生時代に銅製品が大陸から伝わったが,やがて鋭い細形の狭鋒銅鉾,祭祀儀器としての広鋒銅鉾がつくられた。古墳時代には鉄製品が現れたが,鎌倉時代以降は実戦に用いられず,もっぱら祭祀用となった。

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