日本歴史地名大系 「鍋倉八幡神社」の解説 鍋倉八幡神社なべくらはちまんじんじや 鹿児島県:姶良郡姶良町鍋倉村鍋倉八幡神社[現在地名]姶良町鍋倉平山(ひらやま)城跡にある。宗教法人名は八幡神社。旧郷社。祭神は応神天皇・神功皇后・玉依姫命。かつては新正八幡宮とも称された。弘安年中(一二七八―八八)山城石清水(いわしみず)八幡宮別当寺善法(ぜんぽう)寺の了清は、帖佐(ちようさ)下向の折に帖佐松原(ちようさまつばら)に着き、別府(べつぷ)川をさかのぼって石清水八幡宮の分霊を勧請したという(三国名勝図会)。神領高一二石余は元和年中(一六一五―二四)に召上げられ、祭祀料五斗余を与えられた(神社誌)。島津義弘は帖佐郷居住の折に当社で戦勝を祈願し、朝鮮出兵の御願成就の際に八流の幡を、関ヶ原合戦での御願成就の際には三十六歌仙の額(現存)を寄進し、松原浦に一屋を建て浜下りを行った(三国名勝図会)。寛延二年(一七四九)氏子は破損した神輿を再興し、中断していた浜下り神事を行うことを許された(神社誌)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by