鍵富三作(読み)かぎとみ・さんさく

朝日日本歴史人物事典 「鍵富三作」の解説

鍵富三作

没年:明治41.3(1908)
生年:天保4.7.15(1833.8.29)
明治時代の新潟県の実業家。新潟県の大地主の家に生まれる。19歳のときに父の死去に伴い米の投機商となる。明治1(1868)年の米価暴騰の際に投獄されたのを機に投機から手を引き,以後,漸次資産を蓄積海運業にも進出するなどして北越屈指の富豪となり,新潟県内外の大企業に投資した。明治9年新潟銀行に入り取締役となり,次いで新潟電灯株式会社の監査役になる。29年北越鉄道会社の創立に関与。新潟港築港,新潟持寄米売買所・新潟商業会議所設立などにも尽力した。<参考文献>『新潟県史』通史編6~8巻,牧田利平編『越佐人物誌』

(藤井信幸)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

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