デジタル大辞泉
「長」の意味・読み・例文・類語
つかさ【▽長/▽首】
1 主要な人物。首長。おさ。
「宮の―は、すなはち脚摩乳、手摩乳なり」〈神代紀・上〉
2 主要なもの。
「古よ今の現に万調奉る―と作りたるその生業を」〈万・四一二二〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ちょうチャウ【長】
- [ 1 ] 〘 名詞 〙
- ① 多数の人の上に立つ人。かしらだつ人。多くのなかで、もっとも主だった人。かしら。おさ。長者。
- [初出の実例]「苟くも良兼、彼の姻婭の長と為りたり」(出典:将門記(940頃))
- [その他の文献]〔易経‐乾卦・文言伝〕
- ② 長子。長男。総領。
- ③ としうえ。としかさ。年長。また、めうえ。
- [初出の実例]「三処為レ尊。兄秩為レ長」(出典:勝鬘経義疏(611)十大受章)
- [その他の文献]〔礼記‐祭義〕
- ④ ながいこと。ながいもの。また、長さ。
- [初出の実例]「其箭長而大、森々如レ矛」(出典:幻雲文集(1533頃)鶴翁字銘)
- [その他の文献]〔管子‐乗馬〕
- ⑤ ( 形動 ) すぐれていること。まさっていること。また、そのさま。長所。
- [初出の実例]「しかあれども、一切衆生無仏性のみ仏道に長なり」(出典:正法眼蔵(1231‐53)仏性)
- [その他の文献]〔戦国策‐斉策・宣王〕
- ⑥ 「ちょうてん(長点)」の略。
- [初出の実例]「順覚七句に長、信照七句承りぬ」(出典:古今連談集(1444‐48頃)上)
- ⑦ 「ちょうか(長歌)②」の略。
- [初出の実例]「老身重病経レ年辛苦及思二児等一歌七首〈長一首短六首〉」(出典:万葉集(8C後)五・八九七・題詞)
- ⑧ ( 形動 ) ( 「ぞうちょう(増長)」の略か ) つけあがること。生意気なこと。また、そのさま。無礼。
- [初出の実例]「余所の可愛い色事咄、錦主も長(チャウ)であろ」(出典:浄瑠璃・関取千両幟(1767)六)
- ⑨ ⇒ちょう(丁)
- [ 2 ] 長門国の略。「薩長」
なが【長・永】
- [ 1 ] 〘 造語要素 〙 ( 形容詞「ながい」の語幹相当部分 )
- ① それが相対的に長い形であることを表わす。「長袖」「長芋」「長細い」「足長」「股長」など。
- ② それが時間的に長く続くことを表わす。「長雨」「長居」「長旅」「長わずらい」など。→ながの(長━)。
- ③ 人の気持などが、のどかであったり、のんびりしたりしているさまを表わす。「気長」「肝長」など。
- [ 2 ] 〘 名詞 〙
- ① 「ながてん(長点)」の略。
- [初出の実例]「五十しゅ侍し中に、これ一しゅながにあづかり侍し」(出典:逍遊軒和歌(江戸初))
- ② 「なががみしも(長上下)」の略。
- [初出の実例]「鼠じゅすの長(ナガ)を着て」(出典:滑稽本・客者評判記(1811)中)
- ③ 「ながかけ(長掛)」の略。
- [初出の実例]「お年寄さま方は、長かけと申して長(ナガ)をおかけ遊ばす」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)三)
- ④ 鰻(うなぎ)、蛇など、長細い動物をさしていう。
- [初出の実例]「丸太町に円魚(まる)有れば、扇長に鰻鱺(ナガ)あり」(出典:洒落本・戯言浮世瓢箪(1797)三)
おさをさ【長】
- 〘 名詞 〙
- ① 多数の人の上に立ち、それを統率し、または支配する人。頭(かしら)。首長。ちょう。
- [初出の実例]「凡そ京(みさと)には坊(まち)毎に長(ヲサ)一人を置け」(出典:日本書紀(720)大化二年正月(北野本訓))
- ② 多くのなかで最もすぐれているもの。また、その人。
- [初出の実例]「みかど、東宮をはなちたてまつりては、これこそ孫のおさとて、やがて御童名を長君とつけたてまつらせ給ふ」(出典:大鏡(12C前)五)
- ③ 博徒や犯罪者のかしら。親分。〔国民百科新語辞典(1934)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「長」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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長
ながとろ
現長瀞町から皆野町にかけての荒川中流の峡谷で、一般に皆野町親鼻橋から下流の長瀞町高砂橋までの約四キロ間をいう。左岸は平坦な結晶片岩が露出して岩畳とよばれ、対岸の断層の岩壁は秩父赤壁とよばれている。地質学上も貴重であることから大正一三年(一九二四)に国の名勝・天然記念物に指定された。また昭和二六年(一九五一)には県立長瀞玉淀自然公園の一部として指定され、県下でも有数の観光地として賑わっている。例年八月一五日の夜に岩畳と荒川で船玉祭が行われている。
江戸時代の秩父地方を記した地誌などには取上げられることが少なくない。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の長の言及
【翁猿楽】より
…翁猿楽に戯曲的な筋はほとんどなく,全体が一種の儀式とみられるが,鎌倉末期まではこれが猿楽の芸の主体をなすものであった。ために,猿楽の座は翁猿楽を演ずることを職能とし,〈長(おさ)〉と呼ばれる翁役専門の長老役者とそのグループの人達だけで翁を演ずるならわしであった。翁猿楽が鎌倉中期にその形態を整えていたことは確実で,翁猿楽の最古の記録《弘安六年春日臨時祭記》(1283)は,祭礼の行列に参加した〈猿楽〉として〈児(ちご)・翁面・三番猿楽・冠者(かじや)・父允(ちちのじよう)〉の役々と,それを担当した僧の名前をあげている。…
※「長」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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