長貫村(読み)ながぬきむら

日本歴史地名大系 「長貫村」の解説

長貫村
ながぬきむら

[現在地名]芝川町長貫

羽鮒はぶな村の西、芝川下流右岸に位置する。南端富士川が南東流し、南東端で芝川を合流する。天文一八年(一五四九)一二月一三日の今川義元判物(浅川井出文書)に「大窪・北原・長貫」とみえ、義元は井出善三郎に当地ほかを安堵している。永禄四年(一五六一)閏三月一〇日今川氏真は、借銭・借米により進退困窮した井出善三郎が息子の千熊に井出惣左衛門尉の娘伊勢千代をめあわせ、離別した場合は伊勢千代に知行権を渡すという条件で、当地を含む所領を千熊に安堵している(「今川氏真判物」同文書)


長貫村
ながぬきむら

[現在地名]山方町家和楽やわら

久慈川東岸の河岸段丘上にあり、西南を久慈川が流れ、東北は久慈山地、南は西野内にしのうち村。

元禄一四年(一七〇一)の立原氏由緒書(「水府志料」所収)には「祖父弥市郎家督相続領弐拾貫文、其頃同家侍佐川新三郎、背義宣主命出奔、義宣主使岡崎豊後立原弥市両人討之時豊後与弥市郎有先後争、弥市先太刀無疑、上則義宣主賞之、以佐川領地長貫拾貫文加賜、弥市通前為三拾貫文也」とある。寛永一二年(一六三五)の水戸領郷高帳先高に「五拾壱石七升 長貫村」とみえる。「水府志料」によると村の東西八町ほど、南北一七町余、戸数およそ一八、水戸まで八里余であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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