閃輝性暗点

六訂版 家庭医学大全科「閃輝性暗点」の解説

閃輝性暗点
(眼の病気)

閃輝性暗点とは

 ジグザグ模様の光が視野の中心部分から次第に広がり、20~30分で消失する症状です(図69)。

 光の色はさまざまで、無色のことも、青、紫、赤などの色がついていることもあります。光の周辺はギザギザした(のこぎり)状で、中心はすりガラス状になっていてその部分では物が見えません。この光は、両眼視野の同じ部位に現れ、視野の正中を越えて両側にまたがり、かつ眼を閉じていても見えるのが特徴です。

 症状が消えるころから、血管拍動性(ずっきんずっきんとした)頭痛や吐き気・嘔吐(おうと)などの胃腸症状を続発することがあり、古典的片頭痛(へんずつう)と呼ばれています(片頭痛)。

 一方、暗い所で稲光のような光が一瞬、視野の端のほうに走る症状を「光視症(こうししょう)」といい、硝子体(しょうしたい)による網膜(もうまく)牽引(けんいん)が原因と考えられています。片眼性で、光が持続しない点が閃輝性暗点とは異なります。

原因は何か

 頭蓋内で視覚情報に関わる領域(後頭葉視覚中枢(こうとうようしかくちゅうすう))に栄養を与える後大脳動脈(こうだいのうどうみゃく)という血管が一過性に縮む(れん縮する)ために、視覚中枢に一過性の虚血(きょけつ)が起こって生じると考えられています。ただし、閃輝性暗点が毎回同じ半側視野に現れ、正中線を越えない場合(いつも右側の同じ場所にだけ見えるなど)は、後頭葉の血管奇形(けっかんきけい)髄膜腫(ずいまくしゅ)などが原因のこともあり、画像診断など脳外科的精密検査が必要なことがあります。

症状に気づいたら

 まず症状が両眼性かどうか、眼を閉じても見えるかどうか、視野の正中を越えて左右にまたがるかどうか、持続時間はどのくらいか、頭痛や吐き気・嘔吐などの胃腸症状を伴うかどうか、を確認してください。

 とくに頭痛を伴う場合、毎回同じ半側視野のみに症状が起こる場合は、脳外科や神経内科への受診をすすめます。


出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

家庭医学館「閃輝性暗点」の解説

せんきせいあんてん【閃輝性暗点】

 片頭痛(へんずつう)(「片頭痛」)の症状の1つです。視野の一部にちらちらした光が現われ、だんだん見えなくなる状態が数分~数十分続き、もとにもどります。その後、頭痛がおこります。通常は片方の目におこり、頭痛も症状のあるに生じます。
 脳血管の一時的なけいれん血流が悪くなるためにおこるといわれ、症状がないときは健康な人と変わりません。まれに脳血管の形態異常が原因のこともあります。
 脳血管を検査して、異常が見つかれば、その治療を行ないますが、異常が発見されるのはまれです。
 片頭痛は一定期間をおいてくり返すことが多く、再発しそうなときは血管拡張薬内服することもあります。発作(ほっさ)がおこってしまった場合や頭痛の治療には、血管収縮薬が効果があります。

出典 小学館家庭医学館について 情報

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