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片頭痛 へんずつうmigraine

翻訳|migraine

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

片頭痛
へんずつう
migraine

頭痛とも書く。発作性があり,しばしば周期的に起る頭部片側の頭痛。発作前駆期に脳や網膜血管が収縮し,次に頭蓋内外の血管が拡張するため頭痛が起る。女性に多く,月経周期と関連していることが多い。一般に全身倦怠感,めまいなどを前駆症状として,前頭部,ことに左側に頭痛が始り,これは数時間で終ることもあれば,数週間続く例もある。疼痛は頭部全体に拡散したり,悪心,嘔吐があり,代償的な眼症状やほかの器官の痛み,精神症状を伴うこともある。真の原因は不明で,内分泌障害,自律神経機能障害,アレルギーなどが関係するといわれる。ほかに,特定の疾患の随伴症状としてみられる片頭痛もある。

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栄養・生化学辞典の解説

片頭痛

 主に片側の周期的な頭痛で,めまいなどをともなうものがある.

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家庭医学館の解説

へんずつう【片頭痛 Migraine】

[どんな病気か]
 初め、脳の中や周辺にある血管が収縮し、そのあと過度に拡張するためにおこる血管性の頭痛(ずつう)です。
 この片頭痛には、前兆をともなう片頭痛と前兆をともなわない片頭痛の2つのタイプがあります。
■前兆をともなう片頭痛
 頭痛の始まる前に目の前がちかちかする、視野の中心部や片側が見えない、半身にしびれや脱力感を感じるなどの前駆(ぜんく)症状があります。
 この前駆症状は60分以内におさまり、頭痛が始まります。
 痛みは、ズキズキと拍動性(はくどうせい)で、頭の片側に感じるのがふつうです。
 痛みは、前頭部、側頭部を中心に1~2時間でピークに達し、数時間~2日間くらい続きます。痛みのピーク時には吐(は)き気(け)、嘔吐(おうと)をともないます。このような頭痛が反復しておこり、1か月に数回におよぶこともあります。
 疲労、不眠、ストレスなどがきっかけとなって頭痛が誘発されてきます。姿勢を変えたり、運動をすると痛みが強くなります。
 患者さんは女性が多く、10~20歳代に最初の頭痛がおこり、以後、くり返しおこるようになって、いわゆる頭痛もちになります。血のつながった家族のなかにも、同じ頭痛もちの人がいることが少なくありません。
■前兆をともなわない片頭痛
 痛み方、痛む部位、好発年齢のほか、女性に多いこと、家族のなかに同じ頭痛もちの人がいるなどの点は前兆をともなう片頭痛と同じですが、前駆症状がなく、頭痛の持続時間がやや長い点が異なります。
[治療]
 トリプタン系の血管収縮薬(けっかんしゅうしゅくやく)を用い、過度に拡張した血管を縮ませます。
 頭痛が頻繁(ひんぱん)におこる場合は、精神安定剤、血管の拡張を抑えるβ受容体遮断薬(ベータじゅようたいしゃだんやく)、鎮痛薬(ちんつうやく)などをいっしょに用います。頭痛がひどくなる前に血管収縮薬を服用すると、頭痛がおこらなくなるか、おこっても軽くすみます。
[予防]
 頻繁におこる場合は、薬を随時服用すると、頭痛に悩まされることなく、快適な生活を送ることが可能です。
 しかし、これは、片頭痛に対する本人の理解が深まった段階で行なう予防法です。したがって、薬の服用にあたっては、自分かってに行なわず、必ず医師に相談し、その許可を得てから行なうようにしてください。

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世界大百科事典 第2版の解説

へんずつう【片頭痛 migraine】

偏頭痛〉とも。頭部片側に生ずる反復性拍動性の疼痛をいうが,両側性の痛みとなることも少なくない。典型的なものでは,さまざまな眼痛,閃輝性暗点などの眼症状をはじめとする前駆症状に続いて起こり,吐き気,嘔吐を伴う。近親者に同様の症状を示すものがいることが多い。また,きちょうめんな性格の人に多い。病態としては,前駆症状は脳,網膜などの動脈の収縮と,頭痛は頭蓋外の動脈や硬膜血管の拡張と,それぞれ関連していると考えられている。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

片頭痛
へんずつう
migraine

ずきんずきんと脈打つような強い頭痛が発作性に片側の側頭部、ときには両側性、あるいは後頭部などに現れる病気で、頭痛は反復し、慢性に経過する。男性よりも女性に多くみられ、若年期に発症するものが多く、更年期以降は減少の傾向がある。頭痛は通常2、3時間続いて軽快し、発作と発作の間には現れない。これを普通型片頭痛という。これに対して典型的片頭痛では、頭痛がおこる前に前駆症状として目がちかちかしたり、視野が狭くなったりするほか、視力低下、めまい、吐き気、嘔吐(おうと)などがみられる。まれであるが長い経過をとる片頭痛患者では、頭痛発作のかわりに腹痛発作、胸部・骨盤・四肢に限局する疼痛(とうつう)発作、一過性の精神症状を認めることもある。これを片頭痛代理症という。
 片頭痛は血管性頭痛の代表的なものとされており、その成因については、脳血管の収縮に引き続いておこる頭蓋(とうがい)内外血管の拡張を重視する頭部血管の異常反応説が有力である。片頭痛発作の治療には、頭部血管の拡張を抑制するトリプタン系薬剤やエルゴタミン製剤を用いることが多い。予防には、カルシウム拮抗(きっこう)薬の塩酸ロメリジン、β(ベータ)遮断薬、精神安定剤などが用いられる。[海老原進一郎]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

世界大百科事典内の片頭痛の言及

【頭痛】より


[診断]
 頭痛が頭蓋内外の器質的疾患による部分症状であるか,あるいは頭痛を主症状とする機能性の頭痛であるかの鑑別は,家族歴や既往歴を含む患者の病歴,頭痛の性状,神経学的検査により比較的容易であるが,頭痛の原因を明らかにすることはしばしば困難である。しかし片頭痛の各型と三叉(さんさ)神経痛は問診だけでほぼ診断がつく。すなわち頭痛についての問診としては以下の項目が必要である。…

【頭痛】より


[診断]
 頭痛が頭蓋内外の器質的疾患による部分症状であるか,あるいは頭痛を主症状とする機能性の頭痛であるかの鑑別は,家族歴や既往歴を含む患者の病歴,頭痛の性状,神経学的検査により比較的容易であるが,頭痛の原因を明らかにすることはしばしば困難である。しかし片頭痛の各型と三叉(さんさ)神経痛は問診だけでほぼ診断がつく。すなわち頭痛についての問診としては以下の項目が必要である。…

※「片頭痛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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