間細胞(読み)カンサイボウ

デジタル大辞泉 「間細胞」の意味・読み・例文・類語

かん‐さいぼう〔‐サイバウ〕【間細胞】

組織中にあって、その組織の細胞群とは異なる働きをする細胞。精巣中にあって雄性ホルモンを分泌する細胞など。

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精選版 日本国語大辞典 「間細胞」の意味・読み・例文・類語

かん‐さいぼう‥サイバウ【間細胞】

  1. 〘 名詞 〙 動物体の組織をつくっている組織細胞にまじって存在し、それぞれ特有の働きをする細胞の総称。精巣にあって雄性ホルモンを分泌するとされるライディヒ細胞など。間挿(かんそう)細胞。間在細胞。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「間細胞」の意味・わかりやすい解説

間細胞
かんさいぼう

脊椎(せきつい)動物の精巣にある腺(せん)性の細胞。精巣には精子形成の場である細精管のほかに、血管リンパ管、神経、肥満細胞、および間細胞がある。間細胞はライディッヒ細胞Leydig cellともよばれ、脂質顆粒(かりゅう)を含み、滑面小胞体がよく発達しており、雄性ホルモンは主としてここから分泌される。また、脊椎動物卵巣にも間細胞とよばれる細胞群が存在する。この細胞は、卵巣が分化してくる際に腹腔(ふくこう)上皮から間充織(かんじゅうしき)に入ってきた細胞と、濾胞(ろほう)の周りを取り巻いていて閉鎖濾胞が退化したあとに残る内莢膜(ないきょうまく)の細胞に由来する。

[菊山 栄]

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世界大百科事典(旧版)内の間細胞の言及

【性器】より

… 男性性器のうち睾丸はホルモンの分泌も行う。曲精細管の間は間質結合組織から成っているが,この中に間細胞(ライディヒ細胞ともいう)があり,男性ホルモン(テストステロン)を分泌する。この細胞を電子顕微鏡で見ると,滑面小胞体が発達し,ミトコンドリアのクリスタが小管状である(この両構造はステロイド系の分泌細胞に特有)。…

【内分泌腺】より

…魚類では両方の組織をいっしょにして間腎ということもある。(8)精巣 睾丸ともいい,脊椎動物の精巣のライディヒ細胞Leydig cellすなわち間細胞は,ステロイドである雄性ホルモンを分泌する。(9)卵巣 間細胞からステロイドである雌性ホルモンを分泌する。…

※「間細胞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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