濾胞(読み)ロホウ

デジタル大辞泉 「濾胞」の意味・読み・例文・類語

ろ‐ほう〔‐ハウ〕【×濾胞】

組織、特に内分泌腺の組織で、多数細胞からなる完全に閉じた袋状の構造物。中に分泌物がたまる。卵巣甲状腺脳下垂体中葉にみられる。
卵胞らんぽう」に同じ。

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精選版 日本国語大辞典 「濾胞」の意味・読み・例文・類語

ろ‐ほう‥ハウ【濾胞】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 動物腺組織で、多数の細胞からなる空洞状の構造で、完全に閉じた構造のものをいう。多く分泌物がここにたまる。
    1. [初出の実例]「小腸の内面にある瀘胞(ロハウ)と称する黄褐色突起が」(出典:彼と彼の内臓(1927)〈江口渙〉)
  3. らんぽう(卵胞)

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世界大百科事典(旧版)内の濾胞の言及

【甲状腺】より

…ホヤやヤツメウナギ幼生の内柱endostyleが系統発生学的に甲状腺と相同のものである。甲状腺は組織学的にみると濾胞の集団である。濾胞から分泌される甲状腺ホルモンにはチロキシンthyroxine(サイロキシンともいう。…

【卵巣】より

…両生類や魚類では髄質部を成す結合組織が退化した後は卵巣腔となり,成熟した卵母細胞,または卵は,ここに排卵される。哺乳類の成熟した卵巣には生殖上皮は無く,濾胞細胞に包まれ濾胞follicle(医学では卵胞と呼ぶ)を形成した卵が,結合組織中に存在し,下垂体ホルモンの影響下に,成熟して排卵される。 脊椎動物の卵巣は,内分泌器官としても機能する。…

※「濾胞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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