閻魔天(読み)エンマテン

デジタル大辞泉 「閻魔天」の意味・読み・例文・類語

えんま‐てん【閻魔天】

八方天十二天の一としての閻魔王の称。南方守護神図像冥界十王の場合と異なり、水牛に乗り左手に人頭どうを持つ姿に表し、密教で、除病・延寿祈祷きとうなどの本尊とする。

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精選版 日本国語大辞典 「閻魔天」の意味・読み・例文・類語

えんま‐てん【閻魔天】

  1. 密教で護世八方天、十二天の一つ。焔魔天・炎魔天などとも。また夜魔天と同一視される。延寿、除災追福などの本尊で、曼荼羅(まんだら)では水牛の上に座し、片手に人頭の幢(とう)を持つ姿のものが多い。〔法華義疏(7C前)〕〔金剛頂瑜伽護摩儀軌〕

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世界大百科事典(旧版)内の閻魔天の言及

【十二天】より

…12の天部は四方(東西南北)と四維(南東,南西,北西,北東)の8方と上方,下方の10方位に配置される十尊と日天(につてん),月天(がつてん)である。すなわち,帝釈天(たいしやくてん)(東),火天(かてん)(南東),閻魔天(えんまてん)(南),羅刹天(らせつてん)(南西),水天(すいてん)(西,バルナ),風天(ふうてん)(北西),毘沙門天(びしやもんてん)(北),伊舎那天(いしやなてん)(北東),梵天(ぼんてん)(上),地天(ちてん)(下),日天,月天となる。十二天像は画像で表現される。…

※「閻魔天」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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