阿刀市村(読み)あといちむら

日本歴史地名大系 「阿刀市村」の解説

阿刀市村
あといちむら

[現在地名]江津市跡市町あといちちよう

東は平床ひらとこ村および邑智おおち清見せいみ村、北は千田ちだ村。村域の大部分は丘陵地で北方を東から西へ目田めだ川、南方を清見川およびその小支流が北流し、跡市盆地で本明ほんみよう川と合流して加志岐かしき川となって有福ありふく村に入る。水田はこれら河川の形成した谷底平野と河岸段丘面にあって、灌漑用水確保のため大小四〇を超す溜池が構築されている。浜田藩では領内を七組に編成し、各組に代官所を置いて管理した。那賀郡の東部および邑智郡のうち江川左岸の地域三六ヵ村で跡市組とし、阿刀市村に代官所を置いた。組内総括として割元が置かれ、跡市組割元はおおむね当村庄屋が兼帯した。慶長検地帳では阿刀庄本郷村とあり、元和五年(一六一九)の古田領郷帳では阿刀村とし、のち阿刀市村・跡市村と両様に記されるが、天保一一年(一八四〇)以降は跡市村が一般化する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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