都野津(読み)つのづ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「都野津」の意味・わかりやすい解説

都野津
つのづ

島根県中北部、江津(ごうつ)市の一地区。旧都野津町。日本海の砂丘地帯に位置する。江戸後期から明治期にかけて呉服、衣類行商で中国地方一円に商圏を広げた都野津商人の出身地として知られる。鮮新世後期から洪積世前期に堆積(たいせき)した都野津層の粘土層は瓦(かわら)粘土に利用され石見(いわみ)瓦を特産する。国道9号が通じ、JR山陰本線都野津駅がある。柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)を祀(まつ)る柿本神社、石見二の宮と称された多鳩(たばと)神社がある。

[石橋忠男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「都野津」の意味・わかりやすい解説

都野津
つのづ

島根県中部,江津市の日本海にのぞむ集落。旧町名。 1954年近隣町村と合体して江津市となる。海岸柿本人麻呂が歌に詠んだ角ノ浦 (つののうら) で,現在はブドウ園が広がっている。良質の陶土を産し,石州瓦製造の中心地。行商で知られる都野津商人の根拠地

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