あのくだっ‐ち【阿耨達池】
仏語。
阿耨達龍王(あのくだつりゅうおう)が住むという
池。瞻部洲
(せんぶしゅう)の中央、香山の南、
大雪山の北にあって、周囲八百里、金、
銀、瑠璃などがその
岸を飾る。四つの
河を分出して、清冷水により全世界を潤すという。
阿那婆達多(あなばだった)。
※勝鬘経義疏(611)一乗章「従
二世尊如
阿耨達池
一以下。会
二所生
一」 〔長阿含経‐世記経閻・浮提洲品〕
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あのくだっ‐ち【阿耨達池】
《〈梵〉Anavataptaの音写。清涼・無熱悩と訳す》ヒマラヤの北にあるという想像上の池。岸は金・銀など四宝よりなり、阿耨達竜王が住み、四方に河が流れ出して、人間のいる贍部洲を潤すという。無熱悩池。
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世界大百科事典内の阿耨達池の言及
【マーナサ[湖]】より
…やがて王も祭事を行って半神族ガンダルバの仲間に入り,天界において彼女と再婚した。マーナサ湖はこの神話において重要な場面となっているばかりでなく,仏教神話にいう四大河の発源するアナバタプタ(阿耨達池(あのくだつち))もこの湖を指すとされる。現在の中華人民共和国チベット自治区南西部に位置するマーナサローワル湖(マパム・ツォともいう。…
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