附野薬師
つくのやくし
[現在地名]豊北町大字神田 附野
長羽山(一一〇・七メートル)に続く西方台地上にあり、前方に日本海が開け、鳩島から海士ヶ瀬戸を挟んで角島がみえる。山門前を肥中浦から島戸浦までの道が通る。回春山東山寺と称し、浄土宗。本尊の薬師如来は日本三大薬師の一つと称される。
寺伝によると、弘法大師が入唐後の北国教化の際、当地沖の海士ヶ瀬戸で遭難、薬師如来の示顕によって附野に漂着、来見田久太郎という者の家へ立ち寄り一宇を建立、自作の薬師像を安置して東福寺と名付けたという。眼病平癒・海上安全・雨乞・風損除・火難除・災難除の薬師として北九州・山陰・山陽各方面の崇敬をうける。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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