院内学級(読み)インナイガッキュウ

デジタル大辞泉 「院内学級」の意味・読み・例文・類語

いんない‐がっきゅう〔ヰンナイガクキフ〕【院内学級】

長期間入院している児童生徒治療を受けながら通えるように、病院内に設けられた学級特別支援学校の分教室として設置されることが多い。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「院内学級」の意味・わかりやすい解説

院内学級
いんないがっきゅう

特別支援学級の一つ。長期間の入院を必要とする病弱・身体虚弱の児童や生徒を対象として、病院内に設置される。病院に教員を一時的に派遣し、教育を行う場合もある。学校教育法第81条第3項の規定に基づくもので、一般的には近隣の学校の特別支援学級や特別支援学校の分室として設けられる。診断の結果、長期間にわたり学校を休ませなくてはならなくなったとき、在籍している学校の担任に保護者が申し出て、入院時に院内学級への転学手続を行う必要がある。院内学級に出席した日数は、通常の出席日数として認められる。

 児童・生徒が転学する前に通っていた学校への復帰を目ざし、通常は以前の在籍校の教科書を使い、それぞれの進度にあわせて授業が行われる。学習の遅れが生じないように基礎学力を中心にした指導が重視される。また、児童や生徒の精神的な支えとなり、入院中の時間を楽しく過ごせるように配慮され、病棟と連携した年間行事や、クラスごとの催しなどもある。一方、短期間の転学であっても、学籍の移動手続が必要であることや、不規則な人数の変動を反映する学級編成がむずかしいことなどの問題があり、それらへの対応が必要とされている。

[編集部]

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