随意筋(読み)ズイイキン

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

意思によって収縮運動をさせることができる筋をいい、骨格を動かす骨格筋、皮下に付着して皮膚を動かす皮筋、関節包に付着している関節筋などが含まれる。随意筋の筋細胞(筋線維)には規則的な横縞(よこじま)がみられるので横紋(おうもん)筋とよばれる。しかし、心筋細胞は横縞をもつ横紋筋であるが随意筋ではない。したがって、横紋筋がすなわち随意筋ということにはならない。随意筋の収縮運動は、筋細胞に横縞のみられない平滑筋よりも一般に収縮が速やかで、強力である。随意筋は意志の支配下にあるといっても個々の筋を別々に思いどおりに収縮させることができるわけではなく、骨格筋などでは筋群としての収縮運動が行われる。また、随意筋のうちの耳介筋(耳介の周りに数個ある)はヒトの場合、発育が弱く、随意には動かしにくい。

[嶋井和世]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 脊椎動物で、随意運動にあずかる筋肉。主に、手足を動かしたりする骨格筋をさすが、耳介筋のように随意運動のできない骨格筋や、目の調節筋のように随意運動のできる平滑筋などの例外もある。⇔不随意筋。〔医語類聚(1872)〕

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世界大百科事典内の随意筋の言及

【筋肉】より

…前者を随意運動,後者を不随意運動という。随意運動を行うのは原則として横紋筋striated muscle(または随意筋voluntary muscleという)で,その多くは関節を越えて隣接する二つの骨に付着している。したがって横紋筋のことを骨格筋skelet muscleともいう。…

【骨格筋】より

…骨格について,これを運動させる筋肉。心筋や平滑筋の運動は意志によって調節できないのでこれらの筋を不随意筋とよぶが,骨格筋は意志によって運動を調節しうるので随意筋ともよばれる。骨格筋は,筋細胞とそれに付属する結合組織,血管,神経からなる。…

※「随意筋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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