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隠巌衍真 いんがん・えんしん

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朝日日本歴史人物事典の解説

隠巌衍真

没年:享保17.1.22(1732.2.17)
生年:寛文3(1663)
江戸中期の黄檗宗の尼。貞松尼とも号す。近江国(滋賀県)大津の四の宮(天孫神社)の神官滋賀氏の出身。生来総明で文学を好み,はじめ近衛基煕の正妻常子内親王に仕えて老女頭となる。28歳のとき,近江九品寺で出家。元禄9(1696)年5月,黄檗の高僧,鉄面寂練の法嗣となり,洛東岡崎に茅庵を構えた。基煕の後援で宝永2(1705)年9月,洛北鷹ケ峰薬師山山麓に小庵を営み,寒山詩から一様庵と名付け,数人の尼と暮らし始めた。正徳5(1715)年5月に野間玄琢から薬師山と山頂の薬師堂と本尊を購入,享保4(1719)年から方丈・庫裏・客殿などの諸堂の建立を開始し,薬師堂を山麓に移築して,同7年白毫山一様庵として開山普堂した。この造営のおり基煕の孫の家久は亡妻光相院の御殿を方丈として与え,祭典料に毎年玄米10石を寄進した。家久の父家煕も同9年5月に一様庵のために3カ条の規条を定めるなど,近衛家3代当主の厚い帰依を受けた。隠巌は家煕の規条を補って10カ条の「家訓」を定め,厳しい戒律のもとに終生暮らした。<参考文献>『一様院文書』,『白毫山一様禅庵開山隠巌尼和尚行状』

(岡佳子)

出典|朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版
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