隻眼(読み)セキガン

デジタル大辞泉 「隻眼」の意味・読み・例文・類語

せき‐がん【隻眼】

一つの目。片目
ものを見抜く眼識。すぐれた識見。また、独自の見識一隻眼
「我が―の爛々らんらんたる方万里を照らして」〈魯庵社会百面相

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「隻眼」の意味・読み・例文・類語

せき‐がん【隻眼】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 一つの目。独眼。一隻眼。
    1. [初出の実例]「乾坤万里百花雨、都落沙門隻眼中」(出典:随得集(1388頃)春雨閑情)
  3. ものを見抜く力のある一眼識。また、一種独特の見識。一隻眼。
    1. [初出の実例]「我が隻眼(セキガン)の爛々たる方万里を照らして善く仰ぎ見る者なし」(出典:社会百面相(1902)〈内田魯庵〉矮人巨人)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「隻眼」の読み・字形・画数・意味

【隻眼】せきがん

片目。また、ひとかどの見識。宋・黄庭堅〔文湖州の竹上(くよく)(ははっちょう)に題す〕湖州の竹上、曲折して思ひり。能く之れを言はば、渠(かれ)の一隻眼をするを許さん。

字通「隻」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android