片目(読み)カタメ

世界大百科事典 第2版の解説

かため【片目】

神話,昔話などに現れる他界・彼岸の住人,あるいはその世界と交渉をもつ者は,しばしば正常のものとは違った,ゆがんだ姿を与えられている。その異形のあり方は,小人巨人,半人半獣,片足,片目など多様だが,いずれもこの世ならぬ異次元の世界に対する人々の畏怖,戦慄を表現している。ギリシア神話では一つ目の巨人キュクロプスが有名。片目というと日本では〈片目の魚〉の話が各地に広く流布している。それは鯉であったり鮒であったりするが,そのすむ池や川は多くが社寺と関係をもっている。

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大辞林 第三版の解説

かため【片目】

片方の目。一方の目。
片目しか見えないこと。また、その人。
〔女房詞〕 ヒラメ、またはカレイ。〔御湯殿上 文明一六

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精選版 日本国語大辞典の解説

かた‐め【片目】

〘名〙
① 一方の目。片方だけの目。片一方の目。
※狭衣物語(1069‐77頃か)二「かため悪しき僧の、いみじうあはれげなるに候ひけり」
② (形動) 片方の目が見えないこと。また、そのさま。独眼
※玉塵抄(1563)五「かためなり。されどもこわ者なり」
③ ヒラメまたはカレイをいう女房詞。
御湯殿上日記‐文明一六年(1484)正月九日「ひんかし山殿よりかための御まなまいる」
④ ほんの少しだけ文字が読めること。→片目が明く
⑤ (一片、二片と数えるところから) 南鐐二朱銀一つをいうか。
※歌舞伎・怪談月笠森(笠森お仙)(1865)序幕「片目も茶代を張込まねば世辞の一つも言はれませぬて」

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世界大百科事典内の片目の言及

【一つ目】より

…〈ひとつまなこ〉ともいう。両眼のうち一つを盲(めしい)にした片目も,のちに一つ目とされ,両者は混同されるようになった。
[日本]
 一つ目の古い事例では,《古事記》や《古語拾遺》の中の天目一箇命(あめのまひとつのみこと)や,《出雲国風土記》《今昔物語集》などにみえる人を食った一つ目の鬼があげられる。…

【一つ目小僧】より

…山野で通りすがりの人を脅かすといって恐れられる。単眼か片目かの区別ははっきりしない。姿も7~8歳の童児であったり,大入道と伝えるところや,片足片目の山の神という伝承もある。…

※「片目」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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