雇用創出(読み)コヨウソウシュツ(その他表記)employment creation

デジタル大辞泉 「雇用創出」の意味・読み・例文・類語

こよう‐そうしゅつ〔‐サウシユツ〕【雇用創出】

就労機会を新たに作り出すこと。経済雇用情勢悪化による離職者増加に対応するため、新規成長産業振興、創業・起業の支援ワークシェアリング促進、経済刺激策の実施などによる雇用機会創出が図られている。⇔雇用喪失

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「雇用創出」の意味・わかりやすい解説

雇用創出
こようそうしゅつ
employment creation

雇用需要を増加させ,雇用機会を創出すること。雇用需要が派生需要であることを考えると,基本的には有効需要の創出が雇用量を増加させる。直接的・政策的には,公共事業など政府支出の増加,金利低下による投資機会の拡大,技術革新による財価格の低下などはいずれも有効需要を拡大し,雇用を創出するものである。また,労働力供給圧力の増加から賃金が低下しても,雇用需要は増大する。一定の最終需要増加の下でどれだけ雇用が拡大されるかは,産業連関分析における労働誘発係数に表れる。近年では,地域ごとの雇用失業情勢のアンバランスが拡大する中で,依然として雇用情勢の厳しい地域では,企業誘致策で雇用創出が期待されている。

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知恵蔵 「雇用創出」の解説

雇用創出

新しい仕事の機会を生み出すこと。労働市場では企業活動の盛衰に伴い、雇用機会の創出と消失が絶え間なく進行している。1980年代初めまで、各国政府の雇用対策は失業の抑止あるいは失業者の救済という事後的な対応に重点が置かれてきた。しかしながら、経済的停滞の打開、資金の有効な活用という観点からも、企業化支援、事業拡大などで新たな雇用を生み出す積極的な施策の方が、より建設的で重要であるという認識が先進諸国の政策担当者などの間に高まった。その結果、雇用政策の根本的な見直しが進み、より効率的であり、効果も期待される雇用創出政策への方向転換が始まった。

(桑原靖夫 獨協大学名誉教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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