難波神社(読み)なんばじんじや

日本歴史地名大系 「難波神社」の解説

難波神社
なんばじんじや

[現在地名]東区博労町五丁目

御堂みどう筋西側にある。旧府社で素盞嗚尊・仁徳天皇・倉稲魂尊を祀り、江戸時代には博労ばくろう稲荷社・上難波仁徳天皇かみなんばにんとくてんのう(摂津名所図会)とも称した。社伝によれば、反正天皇元年に河内国丹比柴籬たじひのしばがき宮に都したとき、丹比に一社を鎮祭したのに始まるという。天慶六年(九四三)摂津平野ひらの(現平野区)に遷座したが、豊臣秀吉の大坂築城に際し、現社地に遷宮したと伝える。延暦二〇年(八〇一)一二月坂上田村麻呂が神田を寄進、延久五年(一〇七三)二月には後三条上皇が参拝し素盞嗚尊・倉稲魂尊を配祀、寛治六年(一〇九二)三月源義家が武具奉納、建久六年(一一九五)六月源頼朝は社領を寄進、応永五年(一三九八)三月足利義満は所領を寄進し、天正年間(一五七三―九二)に現社地へ遷宮後は秀吉崇敬をうけ、市中の神社としての地歩を固めたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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