雨乞山(読み)あまごうやま

日本歴史地名大系 「雨乞山」の解説

雨乞山
あまごうやま

[現在地名]美祢市伊佐町河原

河原かわら西方にそびえる独立峰で標高三七三・三メートル。「注進案」は天子山と記す。

近世には南麓を赤間関あかまがせき街道(中道筋)が東西に通り、この街道に沿う当山には狼烟場が置かれた。山中やまなか村の天郷あまごう山から受けて秋吉あきよし宿(現美祢郡秋芳町)経塚きようづか山に伝えた。

雨乞山
あまごいやま

大田市おおだいちの東にあり、七合目以上は美しい円錐形の独立峰(二六五メートル)。古くは山と記した。

頂上に道士(山伏)墓石があり、「注進案」によれば、当地に住した豊後出身の道士が「我が墳墓をして常に故郷を望ましめば、死すとも猶生るが如にして、後世祈雨の望みを達せん」といって死に、以来「旱魃の年、爰に来つて踊して雨を乞ふに其験しあらたなり」という。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報