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電書フリマ でんしょふりま

知恵蔵の解説

電書フリマ

電子書籍を対面のフリーマーケット方式で販売する方法やイベントそのものを差す。電子書籍の流通には、ユーザー側ではアカウントの取得、クレジットカード番号の登録などの手間がかかる。また販売者側もサービスへの認可申請や審査を経て、販売までに意外な手間や時間がかかることは否めない。電書フリマは、電子書籍の著者や作成者が、対面でデータを販売するため、途中の流通を省略できるメリットがある。第1回電書フリマは、「電子書籍部」と銘打ったサークルの主催で2010年7月に行われた。米光一成氏の主催するこのサークルは、あくまでも学生のクラブ活動のような管理されない自主自律のスタイルで運営されている。
電書フリマでは、来訪者にカタログが配布され、読者は読みたい書籍を選んで対価を支払う。その場で著者に伝えたメールアドレスにURLが届くのでダウンロードして購読する。実際に書籍が読めるのは帰宅後という場合が多いが、スマートフォンなどを持参すればその場で読むことも可能となっている。購読した書籍にはメールアドレスが付加され、コピー販売などの脱法行為に歯止めがかけられている。第1回電書フリマでは、まとめ買いにはディスカウントの特典が用意された効果も含めてか、半日ほどで5千冊を上回る電子書籍が販売された。
将来的には、著者が直接読者のニーズに応えたり、読者が未完の書籍を応援する意味で執筆中の作品を購入したりするなど、ユニークな可能性も考えられている。電子書籍というデジタルな媒体でありながら、筆者と読者というアナログな交流という、新しい要素を取り入れた販売方法として、大手出版社や印刷会社など業界の注目も集めつつある。

(佐橋慶信  ライター / 2010年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について | 情報

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