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電解還元 でんかいかんげんelectrolytic reduction

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

電解還元
でんかいかんげん
electrolytic reduction

電気分解において陰極反応を利用して還元する方法。陰極の材質,電解液電流密度,温度などの条件により,還元力を自由に選択することができ,還元剤を用いないので純度の高いものが得られやすい。またラジカルなどの中間体の利用が便利なため種々の合成に利用され,多くの無機化合物の低原子価への還元 ( Cu2+→Cu+,V5+→V3+,Ti4+→Ti3+ など) や有機化合物の合成 (p-アミノフェノール,ペンチジン,ソルビットコハク酸など) に用いられるほかに,重合反応や公害予防に利用される。

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世界大百科事典 第2版の解説

でんかいかんげん【電解還元 electrolytic reduction】

電気分解の際,陰極においては還元反応が起こる。この陰極の還元力を直接,間接に利用して行う物質合成を,電解還元という。無機物質の電解還元の応用は,U(VI)―→U(IV)のウラン化合物の還元ぐらいで,他はほとんど行われていない。これに対し,有機物質についての電解還元の工業的応用としては,ニトロ基の還元,共役二重結合の還元,アクリロニトリルCH2=CHCNからアジポニトリルNC(CH2)4CNへの電解還元二量化などがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

電解還元
でんかいかんげん

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世界大百科事典内の電解還元の言及

【電気化学工業】より

…用いる電解質により水溶液電解,溶融塩電解,非水溶液電解に分類されるが,電解質水溶液は最も容易に得られ,その性質もよくわかっているので,工業的にも最も広く用いられている。水電解による水素H2の製造,食塩電解による水酸化ナトリウムNaOHと塩素Cl2の製造,陽極の酸化力を利用した電解酸化による塩素酸塩,過塩素酸塩の製造,陰極の還元力を利用した電解還元によるアクリロニトリルからのアジポニトリルの製造などがある。 金属の製錬では,重金属鉱石を焙焼後抽出して重金属塩の水溶液をつくり,これを精製した後,電気分解を行って陰極上に金属を析出させる電解採取が,亜鉛Zn,カドミウムCd,クロムCr,マンガンMnなどの金属の採取に用いられている。…

※「電解還元」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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