電鈴(読み)でんれい(英語表記)bell

翻訳|bell

精選版 日本国語大辞典 「電鈴」の意味・読み・例文・類語

でん‐れい【電鈴】

〘名〙 (electric bell の訳語) 電気によって作動するベル電磁石接点子を吸引し、金属の槌(つち)で鈴を打つ動作を繰り返して可聴音を発生する。家庭用チャイム、電話機の呼出信号などに用いられた。ベル。でんりん。
東京日日新聞‐明治一六年(1883)九月一七日「其の需に応じ交換機にて自在に接続し、伝話の首尾電鈴を鳴し以て信号となす」

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デジタル大辞泉 「電鈴」の意味・読み・例文・類語

でん‐れい【電鈴】

電磁石を利用してりんを打ち鳴らす信号装置

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「電鈴」の意味・わかりやすい解説

電鈴
でんれい
bell

電磁作用を利用した警報用、通報用の音響装置。ベルともいい、自動火災報知設備などに使用されている。スイッチを閉じて電気回路電流が通ると、電鈴が作動して音響を発生するようになっている。電鈴のコイル部分に電流が流れると、コイルは電磁石となって、打撃槌(つち)についている鉄片を吸引する。打撃槌は電路の一部となっており、これが移動すると電路が断たれて電磁石でなくなり、ばね仕掛けにより旧に復帰する。この動作を繰り返すことにより、打撃槌の先端につけられた金属の小球で半球形の鐘を連続打撃して音響を発生する。使用電圧は一般屋内配線からベル変圧器で6~24ボルト程度の弱電流のものがほとんどであるが、大型のものでは交流100ボルトで作動させるものもある。電鈴の直径は6センチ~12センチメートル程度で、大きなものほど音量が大きくなっている。

[越野一二・市川紀充]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「電鈴」の意味・わかりやすい解説

電鈴
でんれい
electric bell

電磁石とスプリング板を利用し,電流を通じて断続的な振動運動をつくって鈴を鳴らす装置。ベルともいう。電磁石に電流を通じると鉄片を吸いつけ,鉄片につけた接点が開いて電流が「断」になるため鉄片はスプリング板によりもとに戻る。戻ると同時に接点が閉じて再び電流が流れる。このような動作で電流が自動的に断続して,鉄片につけたハンマが振動運動を起して鐘を鳴らす。

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