デジタル大辞泉 「電離損失」の意味・読み・例文・類語 でんり‐そんしつ【電離損失】 電子や陽子などの荷電粒子が物質中を通過するとき、その物質を構成する原子を電離したり励起したりして、エネルギーを失う現象。その際の単位距離当たりに失う平均のエネルギー損失を阻止能という。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「電離損失」の意味・わかりやすい解説 電離損失でんりそんしつionization loss 高速の荷電粒子が物質中の原子を励起または電離して失うエネルギー。電離損失は物質の原子番号 Z と原子量 A との比 Z/A および粒子の電荷の2乗に比例し,また,粒子の速さの関数であって,速さが増すとその2乗に反比例して減少し,速さが真空中の光速度に近づくとほぼ一定になる。物質の厚さ 1g/cm2 (底面 1cm2 の柱を切取ったとき,その質量が 1g であるような厚さ) あたりの電離損失の値 (質量阻止能) は,原子番号の小さい物質で約 2MeV ,鉛のように重い物質で約 1.2MeV である。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by