音丸耕堂(読み)オトマル コウドウ

20世紀日本人名事典 「音丸耕堂」の解説

音丸 耕堂
オトマル コウドウ

大正〜平成期の漆芸



生年
明治31(1898)年6月15日

没年
平成9(1997)年9月8日

出生地
香川県高松

本名
音丸 芳雄

学歴〔年〕
小学校卒

主な受賞名〔年〕
紫綬褒章〔昭和42年〕,勲四等旭日小綬章〔昭和48年〕,伝統文化ポーラ大賞(十周年記念特別大賞)〔平成2年〕

経歴
13歳のときから石井磬堂のもとで讃岐彫を学び、17歳の頃から江戸末期の漆芸家・玉楮象谷に傾倒し、彫漆家を志して独学。昭和7年帝展初入選。12年上京し、17年第5回文展特選、24年第5回日展特選。30年以降は主に日本伝統工芸展に出品。30年人間国宝、同年日本工芸会創立に参加。代表作に「彫漆月の花手箱」「彫漆布袋葵手箱」など。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「音丸耕堂」の意味・わかりやすい解説

音丸耕堂
おとまるこうどう
(1898―1997)

漆芸(しつげい)家。本名芳雄。高松市に生まれる。初め石井磬堂(けいどう)の門で木彫、彫漆(ちょうしつ)の技術を習得。高松で江戸時代末期に活躍した玉楮象谷(たまかじぞうこく)の作品を模作しながら彫漆技術を身につけた。のち上京して作家活動を行い、1942年(昭和17)第5回文展で特選を受賞。多彩な色漆(いろうるし)を重ねた層に、現代風を取り入れた意匠を彫り込んだ彫漆作品で新分野を開拓し、漆芸界に新風をもたらした。55年重要無形文化財「彫漆」の保持者に認定された。82年後進の育成に寄与すべく「公益信託音丸漆芸研究奨励基金」を設立。88年東京池袋の西武アートフォーラムで「音丸耕堂鳩寿(きゅうじゅ)記念回顧展」、94年(平成6)東京国立近代美術館工芸館で「現代の彫漆(音丸耕堂一門13名の展覧会)」が開催された。97年9月8日肺炎のため死去

[郷家忠臣]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「音丸耕堂」の解説

音丸耕堂 おとまる-こうどう

1898-1997 大正-昭和時代の漆芸作家。
明治31年6月15日生まれ。石井磬堂(けいどう)に讃岐(さぬき)彫をまなぶ。のち江戸後期の漆工玉楮象谷(たまかじ-ぞうこく)に私淑(ししゅく)し彫漆を研究。昭和17年新文展で「漆月之花手筥」が特選。30年彫漆で人間国宝。平成9年9月8日死去。99歳。香川県出身。旧姓木村。本名は芳雄。代表作に「彫漆椿文手箱」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「音丸耕堂」の解説

音丸 耕堂 (おとまる こうどう)

生年月日:1898年6月15日
大正時代;昭和時代の漆芸家
1997年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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